研究課題
本研究の目的は、規制の決定要因の分析と、規制の程度とパフォーマンスの関係を明らかにすることが目的である。規制が企業や産業に与える影響を実証的に研究されたものは多いが、規制の強さが何によって規定されているかの実証的研究はほとんどない。そして更に、「規制の程度」とパフォーマンスについての内生的関係について分析したものも少ない。これら大きな2つの課題について、日本の公益事業のデータを用いて分析することが、主な目的である。そして、これらの一連の分析から得られた成果は、規制の経済学における貢献のみならず、規制政策策定のための基礎情報となる。本年度の研究活動実績としては、以下のようなものを行った。第一は、日経NEEDSデータを用いて分析を行い、「規制」、「ガバナンス」、「競争」、「多角化戦略」が費用にどの程度の影響を与えるのかを公益事業と製造業をあわせた標本で費用関数を推定した。第二は、規制の決定要因がPublic InterestとPrivate Interestのそれぞれに対してどの程度説明可能なのかを分析した。第三は、「組織スラック」「パフォーマンス」「経営インセンティブ」の同時関係の中で、規制や競争がどの程度影響を与えるのかを論文としてまとめたことである。
すべて 2014 2013
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)
Journal of Management and Governance
巻: Vol.18, No.1 ページ: 245-284
10.1007/s10997-012-9226-5
Discussion Paper Series, Graduate School of Business Administration, Kobe University
巻: No.2013-25 ページ: 1-29