経済のグローバル化が進展し、労働力の非正規化が大きく進んだ日本と韓国において、家計の経済リスクが高まっている。本研究では女性の就業や結婚、出産の変化に焦点を当てた。経済リスクの高まりは、女性の高学歴化を進展させ、女性のキャリアに対するコミットメントを強め,結婚を遅らせている。他方、女性の意識の変化に対して、企業の対応は遅い。それが両国における女性人材の浪費につながっている。これに対して、韓国では2006年に積極的雇用改善措置制度を導入し、女性の活用を進めている。韓国で積極的に女性を活用している企業ではジェンダー・ダイバーシティを実現させており、実現させていない企業よりも利益率が高い。
|