研究課題/領域番号 |
23530295
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
福島 淑彦 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (80367680)
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キーワード | 創業・起業 / 雇用政策 / 経済理論 / スウェーデン |
研究概要 |
2012年度の研究は創業・起業支援政策のマクロ経済効果が検証可能な理論モデルの構築に研究の主眼を置いて研究を進めた。つまり、2011年度に行ったスウェーデンの創業・起業支援政策に関する調査をもとに、創業・起業支援政策のマクロ経済効果が分析可能な理論モデルを構築し、論文にまとめた。理論モデルから、どのような雇用創出と雇用安定のための創業・起業支援政策が雇用の安定、失業率の減少、労働者の厚生水準及び社会的厚生水準の最大化をもたらし得るかを示した。 理論モデル構築とあわせて、理論モデルが現実の状況をより正確に説明し、モデルの設定が現実的な状況から乖離してしまわないために、2011年度に行った関係省庁に対する日本及びスウェーデンでのヒアリングを今一度行った。 また理論モデルを論文にまとめたものを国内外の学会、研究会で計4度報告を行った。そのうちの1編の論文をpublishした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2012年度は雇用創出と雇用安定のための創業・起業支援政策に関する理論モデルをいくつか構築し、それを論文にまとめたものを国内外の学会、研究会で計4度報告を行った。そのうちの1編の論文をpublishした。その意味ではある程度の成果を上げることができた考える。
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今後の研究の推進方策 |
2013年度は2年間の研究成果を踏まえて、より一般的化した理論モデルの構築のための作業を展開する。また、2012年度以上に国内外の学会発表を行うことによって他の研究者からの意見・コメント・批判等を取り入れ、理論モデルがより一般的なものとなるよう努めたいと考えている。 さらに理論モデルが現実を説明する力を十分有するか否かをデータを用いて検証し、理論モデルのさらなる精緻化に努めたい。その過程で定性的のみならず定量的なインプリケーションを導き出せる水準までモデルの完成度を高めたいと考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
今後の研究の推進方策」の欄でも記したように、2013年度は国内外での論文発表を積極的に行っていく予定である。またスウェーデンの関係省庁に対するヒアリングを今一度行予定である。従って、総研究費の約8割を国内外への旅費にあて、残りの約2割を文献や資料の購入関連の物品への支出に充てる予定である。
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