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2011 年度 実施状況報告書

中国の産業・都市集積,集積の経済と地域格差:GISデータによる研究

研究課題

研究課題/領域番号 23530319
研究機関神戸大学

研究代表者

陳 光輝  神戸大学, 国際協力研究科, 教授 (00188509)

研究分担者 川畑 康治  神戸大学, 国際協力研究科, 准教授 (10273806)
橋口 善浩  独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 開発研究センター, 研究員 (40432554)
研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2015-03-31
キーワード中国 / 都市・産業集積 / GIS / 空間計量経済学
研究概要

日本の地区町村にあたる中国県レベルの人口センサス・サーベイデータおよびGDP等を地図情報と結びつけた全国GISデータセットを1990年,2000年,2005年,2010年について構築するためのデータ収集と,一部使用可能になったデータセットによる都市・産業集積の分布と集積の生産性効果の分析を行った。 中国の高度成長は沿海・内陸間,都市・農村間の地域格差と珠江デルタ,長江デルタ,環渤海地域の三大集積を生み出した。現在進められている農村都市化政策は集積を成長させ,今後の経済・社会の発展と都市・農村格差の縮小をもたらすのか。集積は内陸地域にも形成されて沿海・内陸格差の縮小するのか。県レベルGISデータセットを構築して,そうした問題を分析することの意義は大きい。 23年度は,まだ一部しか公表されていない2010年人口センサスの結果を除く必要データのうちの大半を確保し,長江デルタ地域についてプロトタイプ的分析を行なった。 分析によれば長江デルタ地域の都市・産業集積は上海,蘇州付近をコアとし,周辺部にサブコアに成長するかもしれない地域を伴う形で形成されていたが,地域全体としては集積度が上がるほど生産性が上昇するという傾向は観測できなかった。必ずしも生産性が高くない労働集約産業の密集地も存在しているという問題のほか,利用した空間計量経済モデルのspecificationと推定方法に改善の余地がある可能性も考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

必要なデータのうち,現在入手可能なものの大半は確保できた。分析の基本形もほぼ作ることができた。

今後の研究の推進方策

当初計画に沿ってGISセットの構築を進めていく。三大集積のデータセットを先行して作成し,よりよい分析方法を追求する。

次年度の研究費の使用計画

2005年人口サーベイデータを購入したが,当初見込みをより高くついた。25年度に2010年センサス・GISデータを購入予定であるが,費用高騰に備えて23年度と24年度の一部予算を圧縮することにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 中国の省間格差:新局面は出現したのか2012

    • 著者名/発表者名
      陳光輝
    • 雑誌名

      国民経済雑誌

      巻: 205.3 ページ: 15-23

  • [雑誌論文] Assessing Agglomeration Economies in the Yangzi River Delta, China: A Bayesian Spatial Econometric Approach2012

    • 著者名/発表者名
      Yoshihiro Hashiguchi
    • 雑誌名

      IDE Discussion Papers

      巻: 339 ページ: -

  • [図書] 中国長江デルタの都市化と産業集積2012

    • 著者名/発表者名
      加藤弘之
    • 総ページ数
      138-151
    • 出版者
      勁草書房

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公開日: 2013-07-10  

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