研究課題/領域番号 |
23530326
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
明石 芳彦 大阪市立大学, 人文社会系研究科, 教授 (00150970)
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キーワード | 水平分業 / 製品セグメント / 棲み分け / 製品差別化 / 業務提携 / 戦略的提携 |
研究概要 |
・インドの電子関連工業とソフトウェア産業や台湾半導体製造企業・ソフトウェア企業の競争優位の要因は、ニーズに適した製品・サービスの速やかな提供と改良型技術開発ではないか。これらの企業の場合、市場ニーズに直接対応する製品・技術開発が中心であり、その時々の市場ニーズを低価格でくみ取る製品供給の姿勢、果断な投資行動であった。日本企業の特徴は顧客重視の対応で製品も品質重視であるが過剰品質で高価格であり、意思決定も遅く事業機会を失いつつあるのかもしれない。 ・製品関連技術、部品の機能特性、部品使用時の機能発揮状況等と、市場(製品セグメント別事業領域)における競争と分業の状況を概念的に検討している過程である。とくに、概念設計や機能実現条件に関わる製品技術のモジュール・摺り合わせ要因とは別に、製品差別化、製品グレード、製品セグメントという要因が重要となる状況を検討している。 ・インド、ベトナム、台湾の企業が取り組む事業展開の特徴を概観し、市場セグメント(いわゆる、ハイエンド製品とローエンド製品の区分)に関わる製品・技術開発の特徴を整理し、これらの要因を、日本企業の特徴と比較し、その違いを概念的に比較分析している過程である。 ・水平分業概念の整理をしたうえで、業務提携(とくに、OEM生産、委託生産・受託生産)に関する概念的分析と理論的整理を進めている過程である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
24年度は論文形式での成果が執筆と印刷のタイミングとして実現できなかったが、計画に基づく検討はほぼ予定通りに進んでいる。現在は、学術的アイデアをいかに整理するかに時間を費やしている。
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今後の研究の推進方策 |
・水平分業概念の整理をしたうえで、業務提携(とくに、OEM生産、委託生産・受託生産)に関する理論的考察を継続すること。 ・垂直的連携と水平的連携の特質と、日本電子工業企業のビジネスモデルとの関連性を理論的に考察すること。 ・全体のまとめを行うこと。
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次年度の研究費の使用計画 |
該当なし
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