代表者が参加した日本労働政策研究・研修機構実施の「中小企業における労使コミュニケーションと労働条件決定」のデータを使用して、サンプルを経営者の属性、つまり、同族(創業者、創業者の親族、親戚)、非同族(内部昇進者、外部からやとわれた経営者)に分けることによって、これら2つのタイプの企業において、雇用慣行が異なっているか否かを分析することを目指した。 研究の結果は、同じ中小企業であっても、同族企業と非同族企業とでは人事・労務管理制度の整備やこれらの制度がもたらす機能が異なり、経営者の属性によって雇用システムの違いが生まれる可能性を示唆している。
|