研究課題/領域番号 |
23530337
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
川崎 一泰 東海大学, 政治経済学部, 准教授 (40338752)
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キーワード | 生産要素 / 最適配置 / 開発利益 |
研究概要 |
今年度は主として3つの方向からアプローチをし、一定の成果をだした。第一に、地理情報システムを使い、開発利益が地方自治体の固定資産税収に与える影響の分析に着手し、10月の日本財政学会にて成果を報告したところである。また、この研究に関しては引き続きデータ整備をしつつ、実証的な研究を進めているところである。 第二に、社会資本を通じた地域間人口移動および資本の移動に関する分析も進め、英文化し、2013年1月に開催されたBusiness and Economic Society International Conferenceにて報告をし、学会誌への投稿をしたところである。既にacceptの通知を受け、間もなく刊行される予定である。 第三に、社会資本の生産力効果の分析も宮川努氏(学習院大学)、枝村一磨氏(NISTEP)との共同研究を進めており、こちらも査読雑誌の採択の通知を受けたところである。このほかに、電力供給体制をめぐる論説等を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画していたように、論文を英文化し、海外ジャーナルへの投稿まで進めることができたこと。査読付き論文として2本の論文が採択されており、ほぼ計画どおりに成果が出ているものと考えている。また、当初計画していた地理情報システム(GIS)を使った開発利益の分析は、着手はしたものの、データを整合的に整備することにやや手間取っており、若干の課題がある。 以上、成果発信という点では、ほぼ予定通り進められてはいるものの、新たな試みの部分では若干の課題に直面していることから、おおむね順調に進められていると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究は、GISを使った開発利益と固定資産税収との関係を明らかにする実証研究を進める。また、社会資本に関連した研究では、新たなデータが整備されてきたので、データを更新し、これまでの成果の頑強性を示す研究を進める計画である。 さらに、これまでの研究成果を取りまとめ、単行本として出版する計画である。
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次年度の研究費の使用計画 |
2013年度の研究費の主な使途は、研究成果の報告と出版した成果を研究者たちに配本する経費に充てたいと考えている。研究成果を相互で議論する機会を設け、研究課題を解決し、研究成果を社会へ還元させたいと考えている。 なお、2013年度への繰越金が発生した理由としては、2012年度の国際学会での報告が当初見積もっていたほど費用がかからなかったことと、勤務先移転に伴う輸送費節減のために、新年度に執行した方が合理的と判断したためである。
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