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2013 年度 実績報告書

都市型工業集積における中小企業の存立状態

研究課題

研究課題/領域番号 23530338
研究機関日本大学

研究代表者

小林 世治  日本大学, その他の研究科, 教授 (50215331)

キーワード産業集積 / 中小企業 / 企業規模階層 / 零細化 / 階層間移動 / ダウン・サイジング
研究概要

(平成25年度)昨年度末行ったアンケート結果を分析した。「内製化」の傾向は伺えるが、外注減の方が多く、域内取引への影響は後者が大きい。「集積への期待」に大きな変化はない一方、変革のダイナミズムは見出されない。「兼業」の実態には迫ることができなかった。また「工業統計」(個票データ含む)によって従業員規模別の企業階層分析を行い、暫定結果を『日本大学ビジネス・リサーチ』第11号に掲載した。
(研究期間全体)「研究目的」の第一に挙げた、大田区・産業集積の全体像については、リーマンショックまでの長期趨勢と、その後の変化について企業規模階層構成の変化として概観できた。いわゆる「零細化」傾向が続いたか歯止めが掛かったかの判断は、「1-3人」層の統計調査が行われない現状では困難である。しかし逆に、「4-9人」層の減少を上回る「100人以上」層の減少を確認できたことは大きな発見である。大規模企業層の脱落が集積全体に及ぼす影響は、こんごの重要な研究課題となろう。第二の目的である、大田区集積の「個性」に関して、上記論文では大都市・東京圏に共通した零細性として、東大阪地区のそれと区別した。しかし細部にわたった検証はこれからである。
「研究計画」に照らすと、実際の調査・研究は非常に遅れた。とくにアンケート調査は、東日本大震災の影響を避けるため、ほぼ1年遅れの実施となった。代わりに経産省から「工業統計」個票データの目的外使用の許可を得て、ダウン・サイジングや階層間移動の分析を加え、全体像の再構築を図ることができた。しかし区内企業の個別インタビューは、年度末・初の期間と重なり、準備段階で留まっている。こんご科研期間を超えてインタビュー調査を行い、上述した変化の原因および政策課題について、仮説を構築し検証する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 大田区・工業集積における企業規模階層構成の変化2014

    • 著者名/発表者名
      小林世治
    • 雑誌名

      日本大学ビジネス・リサーチ

      巻: 11巻 ページ: 1-20

  • [学会発表] 大田区・工業集積における企業規模階層構成の変化2014

    • 著者名/発表者名
      小林世治
    • 学会等名
      日本中小企業学会・東部部会
    • 発表場所
      明治大学駿河台キャンパス
    • 年月日
      20140517-20140517

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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