研究課題/領域番号 |
23530411
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
弁納 才一 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (90272939)
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キーワード | 農村経済 |
研究概要 |
日本国内の研究機関や大学図書館において、近現代中国農村経済に関する大量の文献資料を収集すると同時に、新しい文献資料も発掘することができた。また、前年度(平成23年度)から持ち越していた九州大学農学部図書館においても文献資料調査を実施した。 以上の文献資料を利用して、研究成果を以下の3篇の研究論文をまとめた。①「農村経済史」(久保亨編『中国経済史入門』東京大学出版会、2012年9月)。②「近現代中国農村経済史分析の新たな枠組みと発展モデルの提示」(『金沢大学経済論集』第33巻第2号、2013年3月)。③「民国期中国における農産物生産の概要」(『金沢大学経済論集』第33巻第2号、2013年3月)。①では、経済史分析の枠組みを農業経済から農村経済へ拡大することを提案した上で、民国期中国農村経済に関する中国の近年の研究を紹介した。②では、本研究課題に掲げていた近現代中国農村経済の発展モデルを提示した(従来の経済発展のイメージを大転換させるものとなっている)。③では、民国期中国における主要な食糧農産物の生産動向を概観した。 以上の研究論文は、平成25年度以降における実証研究の基礎的部分を構成するものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
日本国内においては、予期していた以上に文献資料を収集することができ、それを利用して研究成果を発表することができた。ただし、平成24年夏以降の中国における反日的気運の高まり(一部が暴徒化)と日中関係の悪化という事態によって、中国側との学術交流にも制約が出るようになったことを受けて、不測の事態が発生する危険性を避けるために、中国(上海・南京)における文献資料調査の実施を断念することになった。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度に見送った中国(上海・南京)における文献資料調査をぜひ実施したい。ただし、平成24年度と同様に、日中関係が不安定で、中国における文献資料調査の実施が困難であると判断せざるをえない場合に備えて、台湾における文献資料収集についても合わせて準備しておきたい。なお、平成24年度の文献資料調査によって小樽商科大学図書館のみに所蔵されている文献資料を見つけたので、北海道小樽市へも文献資料調査に出かけたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度に取りやめた中国上海市・南京市における文献資料調査の旅費分は、平成25年度に改めて中国(上海・南京)あるいは台湾において文献資料調査旅費として使用したい。
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