本研究課題において以下の2つの成果を得た。第1は1983年労働力調査データを利用し、エスニックマイノリティの人的資本としての側面、および就業状況を関連づけて分析した。この結果、16-24歳のイギリス生まれの若年層についてエスニシティによる社会的格差の詳細があきらかになった。 第2は、1970年代後半から80年代の政府および関係機関が発行した調査報告書および政府関係省庁の内部資料などから、同時代の若年失業者への対策特にサッチャー政権初期に若年労働者賃金切り下げ政策について解明した。特に、こうした政策がエスニックマイノリティの若者に対して与えた影響を考察した。
|