• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

変革型リーダーの資質と育成経路に関する定量的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23530438
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

河合 篤男  名古屋市立大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (10275117)

キーワード育成経路 / マネジメント能力 / 変革型リーダー / 大学教育 / 実務経験
研究概要

基盤調査(C)課題番号2053022にて実施した、「経営者(および上級管理職)の育成経路とマネジメント能力の関係」に係る定量的調査を、東証一部上場企業社員に対象を拡大して実施(2012年度)。この調査に係るデータの分析、ならびに追加的なヒアリング調査実施による解釈を試みた。送付した質問票は8,335通で、回収された質問票の総数は410通(回収率4.91%)であった。データ分析から、回答者が形成しているマネジメント能力に3つの因子があることが判明。演繹的なアプローチを可能とする能力、帰納的なアプローチを可能とする能力、触媒的な役割を果たしうる能力の3つである。同時に、回答者の育成経路につき、実務経験に係る8因子が浮上。このうち、「若年期から経営陣との関係でレベルの高い仕事」、「独自の哲学・信念の形成」、「若年期から戦略的な視点と実践に触れる機会」、「過酷な仕事から自信」、「20代から専門性とアイデア要請」が演繹的なアプローチを可能とする能力の向上との結びつきが確認された。「モデルとなる社内人材の尊重」と「熱心に部下育成」が機能的なアプローチを可能とする能力の向上との結びつきが確認された。「独自の哲学・信念の形成」が触媒的な役割を果たしうる能力の形成と結びつくことも確認された。すなわち、マネジメント能力の種類とその深化の程度は、実務経験の種類と程度に影響を受けることがわかった。さらに、大学での過ごし方と社会に出てから形成されるマネジメント能力との関連が浮き彫りとなった。とくにゼミや勉学に没頭した程度の高い回答者は、大学時代に専門性を深化させ、社会に出てから演繹的なアプローチを可能とする能力を高める傾向があることがわかった。他方、サークルや部活に没頭した程度の高い回答者は、大学時代に対人能力を深化させ、社会に出てから帰納的なアプローチを可能とする能力を高める傾向が浮かび上がった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2014 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] マネジメント能力の基盤形成の場としての大学教育、東証一部上場企業社員に対する質問票調査から2014

    • 著者名/発表者名
      河合篤男
    • 雑誌名

      名古屋市立大学経済学会編『ディスカッション・ペーパー』

      巻: No.582 ページ: 1-34

  • [雑誌論文] 質問票調査に基づくマネジメント能力の分析、データ(東証一部上場企業所属者対象)にみるマネジメント能力の内容2014

    • 著者名/発表者名
      河合篤男
    • 雑誌名

      名古屋市立大学経済学会編『ディスカッション・ペーパー』

      巻: No.579 ページ: 1-21

  • [雑誌論文] 実務を通じたマネジメント能力向上に係る定量的研究 東証一部上場企業社員にみる実務経験とマネジメント能力の関係性2014

    • 著者名/発表者名
      河合篤男
    • 雑誌名

      名古屋市立大学経済学会編『ディスカッション・ペーパー』

      巻: No.580 ページ: 1-32

  • [学会発表] 先駆者・加藤寛先生と教育改革

    • 著者名/発表者名
      河合篤男(パネラー)
    • 学会等名
      未来を創造する教育シンポジウム
    • 発表場所
      慶應義塾大学三田キャンパス北館

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi