株式市場や商品先物市場といった金融市場に投資家の投機性選好とディスポジション効果が普遍的に存在する。投機性選好は射幸心や自信過剰バイアス、ディスポジション効果は利益と損失に対する非対称的な受け止め方という認知バイアスに由来する。 最初に計画した中国の商品先物取引よりも市場参加者がもっと多く、投機性ももっと高い中国の株式取引に関するデータベースで分析することができた。分析した結果、投資家の強い投機性選好とディスポジション効果が確認され、投機性選好がディスポジション効果を緩和する作用があることが発見され、銘柄属性として売買回転率や負債比率といった指標が投資家行動に与える影響も調べた。
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