研究課題
本研究計画では、陶磁器産地の構造転換(シェア上位の産地が変化していること)を市場の多重性と特異性(美術市場化)及び窯元の主体的な要因から明らかにする。美術市場化の程度を示す作家物と量産品との関係についての調査はもちろん、和食器、洋食器、台所用品、置物(美術市場と直結する花瓶、オブジェ、それとノベルティー等を含む)でのシェア上位の産地(九谷、伊賀、三河内、唐津、益子、壺屋、読谷)について詳しく調査し、陶磁器産業における美術市場化に焦点を当て、美術市場化=市場の多重性及び特異性がその産地の構造および経営実態にどのような影響を与えているのか、を明らかにする。平成25年度においては、関係機関へのアクセスが取れた地区についての質問票調査及びインタビュー調査を実施することができた。質問票調査での質問表は平成19年度に神戸大学陶磁器産業経営研究会で行った質問表調査及び前回の研究(基盤研究(C)課題番号、20530329)と同様のものを用いる。そのための準備としては、各地域の予備調査を行う。予備調査では、各地域の焼き物、陶磁器産業に関する文献調査を行い、各産地についての基本的な知識(どのような窯元があるのか、どのような技術があるのか、など)を取得する。本年度では、唐津武雄地区の追加調査及び九谷、伊賀の二つの地区の質問票調査及びインタビュー調査を行い、また、単純集計結果を中心とした報告書を作成し、各関係部門への報告を行っている。
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大阪学院大学企業情報学研究
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組織科学
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関西学院大学商学部ワーキング・ペーパーシリーズ
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