特許発明者に着目し,発明の創出を容易とするメカニズムや条件を発見するための分析を行った.主な発見事実は次の通りである. (1)特許の活用状態(特許審査請求の有無,権利維持期間)や技術フローに関する分析から,企業間の特徴的な差異を発見した.(2)発明者同士の共同発明関係ネットワークを作成し,ネットワーク上のポジションやその構築戦術に関する分析を行い,間接的な結合関係をもつことが発明の生産性に正の効果をもたらすことを見出した.(3)横断的分析として,実証データと特許データの接合を自動車産業において試み,サプライヤー企業の業績がネットワークに強く埋め込まれていることを確認した.
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