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2011 年度 実施状況報告書

企業の境界とイノベーション:自動車技術の電動化における企業間関係のマネジメント

研究課題

研究課題/領域番号 23530477
研究機関九州大学

研究代表者

朱 穎  九州大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (50334610)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード国際研究者交流 / スタンフォード大学
研究概要

初年度では、まず「企業の境界」という古くから議論されてきたテーマについて、既存研究の現状と問題点を整理し、本研究に必要な分析枠組を構築するための文献研究を行った。特にイノベーションが企業間関係に与える影響を議論する最近の研究に注目し、イノベーションと企業間関係におけるダイナミックな関係を考える上で適用可能な分析枠組の抽出に焦点を当てた。さらに、文献サーベイと同時に、新規技術の開発における企業間マネジメントの実態を把握するための調査を行い、文献サーベイで抽出されてきた論理的観点と二次資料で得られたデータ等と突合させながら、分析枠組みの精緻化と実証研究の妥当性を図るための作業を行った。 特に3月~9月末にかけて、スタンフォード大学及びシリコンバレーに滞在し、電気自動車の開発におけるアメリカのベンチャー型企業に焦点を当て調査を行った。また、スタンフォード大学の図書館リソースを活用し、世界の自動車産業における電動化技術の開発体制に関する、米国国内の各種調査報告、コンサルティング・レポートを収集し、資料分析を進めている。日本では主に大企業を中心に研究開発が進められているのに対して、アメリカではベンチャー企業は主要な役割を果たしている。こうした分業体制の違いから、企業のダイナミック・キャパビリティ及びイノベーションの性質との関連性についていかに説明していくのかは今後の課題として残されている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

海外研究者とのネットワークを構築・活用でき、研究対象へのアクセスも順調に進展している。

今後の研究の推進方策

イノベーションの類型が企業の境界に与える影響について、特に「オーペン・イノベーション」の観点から考察していく。具体的には、自動車技術における電動化の流れがいかに新規参入の可能性を促進し、それが既存企業のビジネスモデルにどのような変化を齎してきたのかについて実証研究を行っていく予定である。

次年度の研究費の使用計画

前年度の研究成果を踏まえて、自動車メーカーとその周辺産業にあるエレクトロニクス・メーカー、電池メーカーとの開発体制を調査し、イノベーションの類型が企業間関係のマネジメントに与える影響を分析する。特に、日米比較の観点から、オーペン・イノベーションが日米の企業競争力及び産業構造に与えるインパクトについて比較分析を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Ambiguity, Cognition and Decision Making in Chinese Organization2012

    • 著者名/発表者名
      Ying Zhu
    • 学会等名
      International Conference on Ambiguity and Chinese Organization
    • 発表場所
      スタンフォード大学ビジネススクール
    • 年月日
      2012年1月
  • [学会発表] Technology Frames on the Timing of Innovation: Automotive Emission Control in the 1970s2011

    • 著者名/発表者名
      Ying Zhu
    • 学会等名
      2011Annual Meeting of the Academy of Management
    • 発表場所
      San Antonio (Texas)
    • 年月日
      2011年8月

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公開日: 2013-07-10  

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