研究概要 |
本年度は、当該研究プロジェクトの3年目となる。 当該プロジェクトにおいては、初年度にビジネス・パーソンに特異的に求められるような創造性(クリエイティビティ)の特徴を探求する目的で、国内外の多くの文献資料を丹念に渉猟していった。同時に海外の関連学会にも参加し、国外での創造性研究活動を観察しつつ、ビジネスにおける創造性という観点で考察を深めた。その成果は、『クリエイティビティ・マネジメント』(開本・和多田、2012)を参照されたい。第二年度においては、定量分析を中心に行い、ビジネス・パーソンの創造性発揮とその促進・阻害要因を探求した。その成果は、「Analysis of the Personality, Motivation, Ability, and Environment Affecting Creativity in Japanese Businesses」, Psycholoty Research, Vol.2, No.7をさんしょうされたい。 第三年度は、これまでの文献研究をまとめつつ、定量的分析の結果を考察しながら、我が国におけるビジネス・パーソンの創造性が真に低下しているのかという課題について考察を深めた。創造性というポテンシャルに課題をあるというより、むしろその発揮を阻害する人事制度や組織風土があるのではないかと主張する成果を発表した。詳細については、「創造性研究の系譜とその課題」『ビジネス・インサイト』(開本・和多田、No.81、2013)を参照されたい。
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