研究課題/領域番号 |
23530486
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研究機関 | 高知工科大学 |
研究代表者 |
桂 信太郎 高知工科大学, 経営学部, 准教授 (00312190)
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研究分担者 |
那須 清吾 高知工科大学, 経営学部, 教授 (30373129)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 地域活性化 / 地域ビジネス / 起業プロセス / 人材育成 / プロセス研究 / 農業ビジネス / 技術経営 / 観光ビジネス |
研究概要 |
初年度は、本調査研究の理論的基盤を形成する既往研究である地域産業論、クラスター論、及び地域活性関連理論の国内外の文献・資料の収集とレビューを行い、当該分野の研究者と研究会や討議を重ねた。得られた知見を基に本研究の調査項目に関する検討と確認を行った。具体的には、知識技術ニーズ・シーズ発掘、研究を基礎とした地域活性化ビジョン形成、中立的立場としての調整機能、プロセスマネジメント、集団指導体制等である。ビジョンに基づく組織化と実行に関する項目は、産業連関、利害関係者との折衝、リスク要因、利益安定化、経営不安定要因の解消、技術的進歩の把握等、また、ビジネスモデル比較と標準的理論化については、地域との段階的コミュニケーション、地域環境、地域の満足度、連携体制等である。これらの作業と同時並行して国内調査地域の選定および調査を実施した。起業・事業化プロセスの調査研究対象は、筆者らが直接的に関与する石垣島における農業と観光を融合した島野菜販売プロジェクト及び高知における木質バイオマスプロジェクトを中核事例とした。また中山間起業事例として宮崎県綾町における葡萄園スギヤマの調査を行い事業化に至るビジネスプロセスの分析検討を行った。これらの成果として初年度は国内外の学会報告7報、論文8報、書籍3件を公表した。今後は既に所属機関内外で実施している地域ビジネスの起業・事業化プロセス理論化に関する研究会をさらに深化させ知識集約とビジネスプロセス研究の理論化に努める。なお本年度で4年目となった内閣府共催科目「地域活性化システム論」も継続して開講、各回200名超の参加を得た。社会人公開講座、四大学連携遠隔講義も実施し、特に1/28には、著名デザイナー梅原真氏、石垣観光公社真栄田義世専務、札幌国際大吉岡宏隆教授を迎えパネル討議を実施し約140名の一般参加を得る等、知識集約と成果公開を継続的に進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
採択当初に提出した計画書に基づき調査研究を実施しているが、おおむね順調に進展している。具体的には、研究計画の構想化の確認とチェック、沖縄と高知と宮崎における調査研究の具体的な実施、ここからえられた知見に基づく勉強会や研究会の定期的な実施、学会報告と雑誌論文と書籍・報告書刊行による成果の公表、地域活性化システム論や公開シンポジウムの実施とフィードバックである。今後もすでに東京の有力出版社からの書籍刊行を計画しており、さらなる成果公表に努めたいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度以降も引き続いて調査研究を実施し、これらの進捗状況に合わせて成果を公表しながら各所から評価を得たいと考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
使用計画に基づきながら適切な執行に努めたい。
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