研究課題/領域番号 |
23530486
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研究機関 | 高知工科大学 |
研究代表者 |
桂 信太郎 高知工科大学, 経営学部, 准教授 (00312190)
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研究分担者 |
那須 清吾 高知工科大学, 経営学部, 教授 (30373129)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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キーワード | 地域活性化 / 地域ビジネス / 起業論 / 事業化プロセス / 産業クラスター / 競争戦略 / 農業ビジネス / 事業と顧客の創造理論 |
研究実績の概要 |
研究計画調書に従って、2011年度~2013年度の研究を進め研究活動を報告してきた。2014年度は、最終成果報告としての書籍出版についてさらに時間をかけて進めた関係から研究期間の延長を申請して認められた。研究期間中、国内外学会報告18報、論文18報、書籍3件、報告書5報を公表した。2015年3月に東京千倉書房から『地方のための経営学、高知発地域ビジネス創造から事業化へ』を出版した。地域ビジネスの創造から事業化に至るプロセスに着目し、事例調査から帰納法的に得られた知見を理論化した。例えば、地域ビジネスの起業~事業化期には、需要と供給の関係が安定化すること、つまり、一定規模の需要者と一定規模の供給者が存在することが必要条件である。また、産業クラスタービジョンの各参画者の相互協力と相互利益調整も、ビジネス安定化には必要条件である。つまりクラスター三層構造(事業間、組織間、相互利益)を確保する必要がある。クラスターにおける利害関係者が少なければ少ないほど、調整に時間や労力を奪われず、ビジネス成功に近くなる。また要素のどこかに不具合が出にくいうえに、バランスが崩れた場合でも発見しやすく修正しやすい可能性が高い。利害関係者が増えれば増えるほどクラスターは複雑化し、調整に時間と労力が奪われる。結果、クラスターが安定化する可能性が低くなるという傾向がみられた。他にも、ビジネス特性把握と資金調達理論、事業形成プロセス理論、地域産業連関ビジョン理論等が導出できた。内閣府共催「地域活性化システム論」(公開講座)も継続開講、各回200名超の参加を得た。内閣府、農水省、四経局からの講師、原田誠司長岡大学副学長、角本伸晃・椙山女学園大学現代マネジメント学部長、古屋紀人・ミズーリ大学教授、藤本厚子様(アツコプラニング代表)、斎藤俊幸様(イング総合計画代表)等の参画を得て国民への情報発信を行った。
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