研究課題/領域番号 |
23530500
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
中村 久人 東洋大学, 経営学部, 教授 (30132111)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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キーワード | 国際経営 / グローバル経営 / ボーングローバル企業(BGC) / ハイテク・スタートアップ / ベンチャー企業 / 中小企業 / 多国籍企業 / 早期国際化 |
研究概要 |
グローバル化の進展やハイテク技術の発達、ICTなどの発展に伴い近年増加しつつあるボーングローバル企業(BGC)の概念と特徴を検討した後、BGCの急速な国際化プロセスを伝統的な大規模多国籍企業(MNCs)の漸進的な国際化プロセスそれと比較し、何故そのような違いが出てくるのかを明らかにする。また、BGCがグローバル市場で伝統的な大規模MNCsに伍して競争できるのは何故か、その背景にあるBGCの持続的競争優位性の源泉は何かを研究するのが本研究の目的である。23年度は提出済みの研究計画・方法に従って、ボーングローバル企業(BGC)に関する書籍・論文、新聞・雑誌などの収集および文献研究を行った。具体的には、BGCに関するネットワーク論、資源ベース論、国際起業家精神論等の文献に加えて、ベンチャー・ビジネス論、中小企業論、経営戦略論などの文献も収集し、それらのレビューを行った。 また、夏休み期間中には、当初の計画通り北欧諸国(フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク)に出向き、各国のBGCの監督官庁や支援機関および施設を訪問し、インタビュー調査を行った。この成果については下記の通り東洋大学『経営論集』に掲載済みである。 「北欧諸国におけるBGCを創出・成長させる政策的基盤と支援機関に関する一考察」その1:フィンランド及びオランダを中心として(『経営論集』78号、2011年11月)その2:スウェーデン及びデンマークを中心として(『経営論集』78号、2012年3月) また、本年度はBGCの研究で著名なS.T. Cavusgil & G. Knightの著書(Born Global Firms)の翻訳を行った。これは本学の出版奨励基金を得て次年度に刊行予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記のように、文献の収集およびレビューがほぼ当初の計画通り進行している。また、本研究のテーマであるBGCの早期国際化と持続的競争優位性に関する理論的枠組みの構築もほぼ計画通りである。さらに、当初計画した北欧諸国でのBGC関連のインタビュー調査を予定通り進行している。
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今後の研究の推進方策 |
収集した書籍、論文などの文献レビューをさらに踏み込んだ形で行いたい。また、テーマの分析のための理論的枠組みの完成度をさらに高めたい。また、再度、BGCのメッカである北欧を訪れ、BGCの創業者や大学の研究者へのインタビュー調査を行う予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度の研究費において、主要な支出としては、書籍やプリンターの購入、北欧諸国への旅費等を計画している。
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