研究課題/領域番号 |
23530504
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
井上 隆一郎 東京都市大学, 都市生活学部, 教授 (70438076)
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研究分担者 |
土屋 勉男 明治大学, 政治経済学研究科, 講師 (20514178)
竹村 正明 明治大学, 商学部, 准教授 (30252381)
滝本 優枝(金井優枝) 大阪経済法科大学, 経済学部, 准教授 (30330351)
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キーワード | 知財収益化 / ビジネスシステム / 中小企業 / イノベーション |
研究概要 |
研究会実施:月次ベースでメンバー同士の研究会を実施し、研究、作業、執筆の分担を確認し、内容の進化と執筆活動のプラットフォームとした。 理論フレームの構築:昨年度完成した本研究独自の知財の定義をベースに、通常型技術システムに対するレントと知財を位置づけるモデルを構築した。 事例研究の深化:1.国内企業 プレシジョン・システム・サイエンス株式会社、株式会社イーアールシー、株式会社住田光学ガラス、株式会社ミナミ、株式会社田中化学研究所、旭精工株式会社、株式会社河野製作所、三工機器株式会社という企業調査を実施しかつ事例研究としてまとめた企業と事例研究内容について摺合せを行った。2. 韓国、インドネシア、中国の企業に対する面談調査を実施し、海外事例を取りまとめた。 論文・著作の作成:各事例研究や理論モデルを用いて複数の論文を執筆した。これらの成果に基づき『知財収益化のビジネス・システム―革新的企業に学ぶ』というテーマに関する書籍を執筆し、出版した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
内外現地調査による事例研究のブラッシュアップ、4名の研究会を繰り返すことによる理論モデルの構築など、着実な進捗を得ることができた。海外での論文発表も達成した。多様なレベルでの論文執筆も実現した。23年度からの進めてきた、これらの成果を総合するものとして、メンバー全員の共著『知財収益化のビジネスシステム』(2012年11月。中央経済社)を世に問うことができた。 これらをさらに深化、整理、統合することで、25年度の内外での論文、学会発表の基盤が構築できたと考える。 なお、23年度の成果に加えていた、主要メンバー2名(土屋、竹村)が執筆した『現代日本のものづくり戦略-革新的企業のイノベーション』白桃書房、2011年11月が、一般財団法人商工総合研究所より平成24年度中小企業研究奨励賞・経営部門準賞を受賞し、中小企業における知財創造と収益化およびイノベーションに関する研究成果として認められた。
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今後の研究の推進方策 |
事例研究・理論モデルブラッシュアップ:1.内外の現地調査をさらに推進する。 2.内外の研究者との意見交換の場を設定する。 内外学術誌への寄稿:1.研究会を継続し、成果発表の推進を図る 2.役割分担を確認し、共著はもちろんだが、単著論文を積極的に寄稿する。 内外学会発表:日本経営学会、組織学会、産業学会での発表およびAOM(米経営学会)でのメンバーでの共同発表の機会を追求する。 共著の執筆、発表:学術書にとどまらず、一般ビジネス書のレベルでの執筆、発表する準備を行う。 公開講座:地方都市での公開講座を積極的に実施し、われわれの成果の一般への浸透を図る。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度は564,414円の残額が生じた。これは第1に複数派遣を予定していた海外現地調査が1名のみになったこと、第2に内外の学会発表が、書籍に執筆に集中したことから実現しなかったことが要因である。 残額と25年度予定額の合計が約136万円になる。海外現地調査費用40万円、内外学会参加費用60万円、公開講座実施費用30万円、その他6万円を使用し、研究成果のブラッシュアップとその発表を実施する予定である。
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