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2011 年度 実施状況報告書

知識集約型企業の人的資源管理の特性と知識労働者への影響

研究課題

研究課題/領域番号 23530518
研究機関京都産業大学

研究代表者

三輪 卓己  京都産業大学, 経営学部, 准教授 (10440869)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード知識労働者 / 人的資源管理
研究概要

本研究の目的は、近年重要性が高まっている知識集約型企業(Knowledge-Intensive Firms)における人的資源管理の特性と、それが知識労働者(Knowledge Workers)の活動やキャリア発達に与える影響を明らかにすることである。本研究では、知識労働者に適した人的資源管理を明らかにすることを主たる研究課題としている。本年度の活動として、重要文献をレビューしたうえで、ソフトウェア開発企業、コンサルティング・ファーム、シンクタンクの人事部門を中心とした予備的なインタビュー調査を行った。その結果、知識集約型企業の人的資源管理は1.個人の自律性重視か組織活動重視か、2.競争的な報酬制度をどの程度取り入れるか、3.制度の精緻化をどの程度行うか、4.権限をラインが持つか人事部が持つかなどの点において多様性があることはわかった。そしてそれらを規定するであろう要因として、1.仕事の複雑・不確実性、2.使用する知識の企業特殊性、3.顧客の多様性、4.プロジェクトの期間の長さ他があることも判明した。さらに知識集約型企業の人的資源管理では、従業員の定着、相互作用の促進、人材の多様化、望ましいキャリア志向の形成などが重視されることも明らかになった。これらの結果をまとめ、論文を執筆した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

文献の収集が円滑に進んでおり、先行研究や関連研究の検討も順調である。またインタビュー調査についても、予定を上回る14社の協力が得られ、有益な情報を得ることができた。その結果として、先行研究の動向といくつかの企業事例をまとめ、かつ今後の研究の課題と、フレームワークの概略を提示した論文をまとめることができた。

今後の研究の推進方策

二年目については、一年目の予備的調査の結果を元に、より厳密な調査計画を作成し、コンサルティング・ファーム、シンクタンクの人事担当者と事業部門マネジャーに対するインタビュー調査を行う。国内各地域においてコンサルティング会社、ソフトウェア開発企業の人事担当者、マネジャーに聞き取り調査を行う。東京10社(ソフトウェア開発5社、コンサルティング5社)、大阪近郊8社(ソフトウェア開発4社、コンサルティング4社)、その他2社(ソフトウェア開発2社)を予定している。それらを詳細に分析し、結果をまとめたうえで、次年度のアンケート調査の分析枠組み、調査項目、基本仮説などを設定する。三年目については、特に人的資源管理の諸特性がソフトウェア技術者やコンサルタントの行動やキャリア志向などに与える影響を分析するためのアンケート調査を中心に進める。500~600サンプル程度の収集を目標にソフトウェア開発企業やコンサルティング企業に調査用紙を郵送し、回収した結果に対して統計分析を行う。

次年度の研究費の使用計画

当初の予定通りに進める。物品費については、書籍として150千円、消耗品が20千円の計170千円である。旅費として東京への出張を3回程度、中国地方への出張を1回程度を予定しており、230千円が必要になると思われる。最後に謝金として、インタビュー調査の謝礼として60千円(20人分)、アルバイトに対して40千円の計100千円が必要になると思われる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 知識労働者の人的資源管理の論点と課題2012

    • 著者名/発表者名
      三輪卓己
    • 雑誌名

      京都マネジメントレビュー

      巻: 第20巻 ページ: 3-20

URL: 

公開日: 2013-07-10  

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