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2012 年度 実施状況報告書

知識集約型企業の人的資源管理の特性と知識労働者への影響

研究課題

研究課題/領域番号 23530518
研究機関京都産業大学

研究代表者

三輪 卓己  京都産業大学, 経営学部, 准教授 (10440869)

キーワード知識労働者 / 人的資源管理
研究概要

本研究の目的は、近年重要性が高まっている知識集約型企業(Knowledge-Intensive Firms)における人的資源管理の特性と、それが知識労働者(Knowledge Workers)の活動やキャリア発達に与える影響を明らかにすることである。
本年度の活動として、重要文献をレビューしたうえで、ソフトウェア開発企業、コンサルティング・ファーム、シンクタンクの人事部門に対するインタビュー調査を行った。その結果、知識集約型企業の人的資源管理は1.個人の自律性を重視するか組織活動を重視するか、2.競争的な評価・報酬・昇進制度をどの程度取り入れるか、という二つの基準を中心に、いくつかのタイプに分かれることがわかった。そしてそのような多様性の背景には、1.事業内容や仕事の複雑・不確実性、2.使用する知識の企業特殊性、3.特定顧客との結びつきの強さ、4.組織規模他があることも明らかになってきた。
また人的資源管理が異なれば、そこで働く知識労働者の行動やキャリアが異なることが予想されるわけであるが、本研究では特に、知識労働者の定着、相互作用、キャリア志向について分析を行った。その結果、困難な仕事や競争的な人的資源管理など、従業員にとって厳しい環境の企業において、従業員の定着、相互作用、望ましいキャリア志向の形成が促進されていることも明らかになっている。従来は、組織志向で年功的な人的資源管理が人の定着や相互作用を促すと考えられていたが、それとは異なる傾向がみられたことになる。そのため、今後はそれに対するより詳しい検証が必要であると思われる。これらの結果をまとめ、学会報告を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

先行研究や関連研究の検討が順調に進んだ。またインタビュー調査についても、全部で24社の協力が得られ、有益な情報を得ることができた。その結果として、日本労務学会を中心に、企業事例の比較分析と、今後の研究の方向性をまとめた報告を全部で5回行うことができた。

今後の研究の推進方策

今年度は知識労働者に対するアンケート調査を中心に研究を進める。500名を目標にデータを収集し、人的資源管理の内容と、従業員の離職意思、相互作用、キャリア志向などとの関連性の分析を行う。

次年度の研究費の使用計画

該当なし

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] マネジャーの成長を促す仕事経験

    • 著者名/発表者名
      西村直哉・三輪卓己
    • 学会等名
      日本労務学会全国大会
    • 発表場所
      和歌山大学
  • [学会発表] 知識労働者の人的資源管理の課題の検討

    • 著者名/発表者名
      三輪卓己
    • 学会等名
      日本労務学会全国大会
    • 発表場所
      和歌山大学
  • [学会発表] コンサルティング・ファームの人的資源管理

    • 著者名/発表者名
      三輪卓己
    • 学会等名
      日本労務学会全国大会
    • 発表場所
      和歌山大学
  • [学会発表] 知識労働者の人的資源管理の多様性と効果 -コンサルティング・ファームの事例から-

    • 著者名/発表者名
      三輪卓己
    • 学会等名
      関西国際産業関係研究所
    • 発表場所
      同志社大学
  • [学会発表] IT技術者の人的資源管理 -成果主義や市場志向のマネジメントは一般的なのか-

    • 著者名/発表者名
      三輪卓己
    • 学会等名
      日本労務学会関西部会
    • 発表場所
      同志社大学

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公開日: 2014-07-24  

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