本研究の目的は知識労働者の人的資源管理について、その多様性を明らかにしたうえで、そこで働く知識労働者の組織への貢献意欲 (定着意志、相互学習)や、キャリア発達(成長感、キャリア志向)の比較を行うことである。IT関連企業、経営コンサルタンティング・ファームを中心に23社の事例分析、520名の知識労働者に対するサーベイリサーチを行った結果、(1)強い成果・能力主義型、(2)プロセス重視の成果主義型、(3)市場志向型、(4)非競争型の4類型の人的資源管理が明らかになった。そのうち、(1)が組織への貢献意欲、キャリア発達ともに最も高いレベルにあることがわかっている。
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