2007年、2010年、2013年の革新的中小企業のパネルデータベースを構築することによって、第一次分析結果として次の点が明らかになった。 ①革新的中小企業の事業環境認識は、厳しく危機的な状況にはなかった。②しかし、競合他社と比較して、収益性、成長性、革新性への認識は2007年から2010年にかけて大きく低下した。③こうした動向と連動するかのごとく、企業家的な戦略志向性(EO)の水準も2007年をピークに2010年には大きく低下した。平均的な中小企業の戦略姿勢であるSBO(Small Business Orientation)へと戦略マインドを後退させている可能性が示唆された。
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