• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実施状況報告書

情報通信技術がBtoBサービス開発プロセスに与える影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23530523
研究機関関西大学

研究代表者

西岡 健一  関西大学, 商学部, 准教授 (40553897)

研究分担者 南 知惠子  神戸大学, 経営学研究科, 教授 (90254234)
キーワードサービタイゼーション / ソリューション / ICT / 小売業 / サービス
研究概要

小売業の市場対応とICT技術の関わりを研究テーマの一つとしているが、これに関しては、タビオ社を事例にして行った、情報の透過性と市場対応の戦略についての研究成果を海外英文査読雑誌に投稿、掲載された。またこの実績を元に、更に研究を発展させ、現在は小売業の成長モデルとの関連で研究テーマを設定している。今年度は市場駆動型戦略に着目し、日本企業(イケアジャパン、イデオン、サッポロドラッグ)に対してヒアリング調査を行い、新たな小売業の市場対応モデルを提案すると共に、その成長モデルとICT技術の関連について引き続き研究を行っている。これは、国際ワークショップで発表を行い、更にその内容を発展させて論文を作成し、2013年度、欧州最大の小売研究の国際学会での発表が決まっている。
リテール・ソリューション研究では、入店客数把握システムによるサービス・デリバリーの効率化をソリューションとして提供するサービス開発を研究対象とした事例を研究している。2011年7月よりクランフィールド大学と共同研究を行い、2012年7月に国際学会にて発表を行った。また、小売業のオペレーションと顧客満足・ロイヤリティの関連について研究を発展させ、本科学研究費の助成を元に実証研究を行った。研究成果に関しては、2013年度に行われる国際学会で発表が決まっている。
本研究では、製造業におけるビジネスのサービス化についてもテーマの一つとしている。これについては2012年度から取り組みを開始し、ダイキンヨーロッパ社について事例研究を行い、製造業においてソリューションビジネスの提供が重要となること、そしてその成立要件について従来研究にない発見を得ることが出来た。これに関しては2012年度中に論文を執筆し、2013年度に行われる欧州最大のオペレーション学会にて発表することが決まっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

平成24年度の研究目標は、(1)海外国際学会や英文査読雑誌への投稿といったグローバルレベルで質の高いアウトプットを意識していくこと、(2)事例研究による新たな研究成果の発見、(3)定量データ収集した結果の分析に注力することと設定している。以下項目毎に達成度を確認していく。
(1)研究成果のアウトプット:これに関しては先に述べたように英文査読誌への掲載及び学会発表等で十分成果を上げることが出来た。特に査読雑誌はオペレーション分野での一流雑誌であり、本科研の成果として申し分ないと考えている。また2013年度においても3件重要な国際学会での発表が決まっており、本項目は大きく進捗している。
(2)事例調査:研究初年度から計画していたスペイン企業の事例調査を行うことが出来、これについては次年度も引き続き調査を行い、研究成果としてまとめる予定である。またその他にも小売業・製造業においても、小売成長モデル、ビジネスのサービス化について事例研究を行い、成果を上げることが出来ている。本項目の成果は大きく進捗しているといえる。
(3)BtoBサービスにおける定量調査:小売業のオペレーションと顧客満足・ロイヤリティに関した研究を調査設計・実行・分析・成果発表まで行うことができ、予定よりも大幅に進捗している。しかしながら、ビジネスのサービス化に関する研究については調査を実施し、一通りの分析を行ったものの、研究成果を出すには至っていない。両者の進捗を合わせると、この項目については、予定通りの進捗と考えることが出来る。
全体的に見ると、当初計画よりも達成度が高い。これは基金化により昨年度・本年度で3月に定量調査・海外調査を実施することが出来たことが大きく寄与している。

今後の研究の推進方策

2013年度の研究は、国際的な研究成果を力強く生み出すことである。
これについては、2013年度の学会で発表する論文を発展させ、海外英文査読雑誌に投稿することを第一に注力することとする。また主要な研究目的であるICT技術の役割とビジネスのサービス化に関しては、基本的な文献調査と事例開発は終わっており、これについても次年度中に論文を投稿する。またビジネスのサービス化とBtoB定量調査についても今年度に論文を投稿する。

次年度の研究費の使用計画

研究の推進計画に従い、グローバルレベルでの研究成果を上げるために研究費の支出を第一と考える。海外学会発表3回(計90万円)を計画している。この費用の中には海外企業へのヒアリング調査を学会発表と同時に行う費用を含めている。また英文校閲費用として10万円を計画している。
なお2012年度繰り越した金額については、2012年度の年度末に行ったスペイン企業の事例調査のために既に支出処理を済ませており、事務処理上、2013年度に繰り越したことになっている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Information transparency in SME network relationships: Evidence from a Japanese hosiery firm2012

    • 著者名/発表者名
      Minami, Chieko, Kenichi Nishioka and John Dawson
    • 雑誌名

      International Journal of Logistics: Research and Applications

      巻: Volume 15, Issue 6 ページ: pp.405-423

    • DOI

      10.1080/13675567.2012749848

    • 査読あり
  • [雑誌論文] B to B マーケティングにおけるサービス志向アプローチの課題と可能性2012

    • 著者名/発表者名
      南知惠子、西岡健一、坂間十和子
    • 雑誌名

      国民経済雑誌

      巻: 第205号,第4号 ページ: 第205号,第4号

  • [雑誌論文] Technology mediated service operations improvement: Using IT to improve queuing performance in Beisia superstores, Japan2012

    • 著者名/発表者名
      Janet Godsel, Mark Johnson, Chieko Minami and Kenichi Nishioka
    • 雑誌名

      The proceedings of 19th International Annual EurOMA Conference

      巻: on USB ページ: on USB

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Market-driven and market-driving adjustment through marketing: Towards developing typology of supply chain networks2012

    • 著者名/発表者名
      Chieko Minami and Kenichi Nishioka
    • 雑誌名

      The proceedings of 5th European Forum on Market Driven Supply Chains

      巻: on USB ページ: on USB

    • 査読あり
  • [学会発表] Market-driven and market-driving adjustment through marketing: Towards developing typology of supply chain networks2012

    • 著者名/発表者名
      Chieko Minami and Kenichi Nishioka
    • 学会等名
      5th European Forum on Market Driven Supply Chains, Brussels
    • 発表場所
      Brussels, Belgium
    • 年月日
      20121031-20121101
  • [学会発表] echnology mediated service operations improvement: Using IT to improve queuing performance in Beisia superstores, Japan2012

    • 著者名/発表者名
      Janet Godsel, Mark Johnson, Chieko Minami and Kenichi Nishioka
    • 学会等名
      19th International Annual EurOMA Conference
    • 発表場所
      Amsterdam, Netherland
    • 年月日
      20120701-20120705

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi