ワーク・ライフ・バランス(以下、WLB)は、人的資源管理の問題であると同時に、働き方の問題でもある。それは、生活のどこに仕事を位置づけるかを労働者個人が決めなければならないからである。これは、これまでとは異なる新しい働き方となる。新しい働き方のために、組織は制度的支援と非制度的支援を行う必要があるが、非制度的支援の中でも職場の管理者の役割が特に重要となる。同時に、職場の設計原理も、効率的な職場をいかに設計するか、に加えて、WLBを獲得しやすい「人にあわせた職場」をいかに設計するか、も考慮される必要がある。しかし、現状では、「人にあわせた職場」の提供はまだまだなされていない。
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