当初の研究助成期間は平成23年度から25年度までであり、平成26年度は1年間延長した年度であった。延長の理由は、研究調査は終わっていたが、テキストブックと絵本の出版が間に合わなかったためである。そのためこの年度は、調査結果を本にまとめることと、絵本の出版に向けて努力した。 まずテキストブックの出版に関しては、ほとんど原稿を書き上げ、出版社も決まり出版予定であったが、今回の調査で依拠した「意味のマップ」の開発者、提唱者であるLips-Wiersma先生が平成26年6月に来日し、神戸大学で学会主催の来日記念講演会をして下さることになった。その準備と、講演会後、内容がたいへん良いため、学会誌に掲載することになり、その原稿をまとめることなどに追われた。そして講演会の内容を踏まえ、多くの発見があったため、テキストブックの1冊目として出版予定だった原稿をすべてはじめから見直し、修正することにした。その修正原稿を完成させ出版社に提出し、平成27年3月に打ち合わせを行った。内容は良いが長すぎるという指摘を受け、以後、修正を繰り返し、現在、出版に向けて最終調整している段階である。平成27年6月に最終の打ち合わせを行う予定である。また学会誌にはすでに掲載されている。 また絵本の方は、海外共同研究者であるMSR部会運営委員経験者のKeiko Krahnke先生にストーリーをお願いし、画家の魚谷洋氏がその世界観を絵にするという構想で進めた。ただ当初の期日を過ぎても魚谷氏の構想がまとまらず、完成しない状況が続いた。平成27年3月に構想がまとまったという連絡があり、4月に打ち合わせを行った。その内容を企画書にまとめ、絵本の出版社に送ったところ、出版の方向で行くことになった。平成27年6月に出版社と具体的な打ち合わせを行う予定である。
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