本研究では、PFI事業及びPFI類似事業について、過去の失敗・破綻事例を取り上げ、破綻原因の構造化を試み、様々な破綻原因を引き起こす中核要因を抽出することを通じて、重要な意思決定要素について分析を行ってきた。具体的には、英国ロンドン地下鉄PPP事業と福岡市臨海工場余熱利用施設整備事業を取り上げて分析を行った。 さらに、需要リスクを伴うPFI/PPP事業の意思決定上の問題を分析した。需要リスクには、定量化できない不確実性としての性格を有するものが存在し、需要の不確実性と意思決定の偏向による過大な需要予測が結びつくと、事業の財務リスクを著しく高めてしまうことを明らかにした。
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