本研究は,「ガバナンス・コントロール」の可能性を提示することを目的としている.コントロール論は,企業競争力の維持を前提に,同時に投資家・株主の意向に沿った形での資本市場での企業の価値創造,さらには経営の持続性を絶えず追求していかねばならない.これらは互いに矛盾する要素を抱えており,柔軟に対処していかなければならない. 本研究は,従来のマネジメントのコントロールの枠を超え,ガバナンスのレベルでのコントロールに焦点をあてることで,内だけでなく外をも向いた,つまり,社会性を意識した新しいコントロール論の構築を試みた.
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