研究課題/領域番号 |
23530606
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研究機関 | 追手門学院大学 |
研究代表者 |
梶原 晃 追手門学院大学, 経営学部, 教授 (70243368)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 森林吸収クレジット / 会計処理 / 林業再生 |
研究概要 |
平成23年度は個人林家・林業企業・林業コンサルタント・金融機関・行政等の関係者の研究協力を得て、実際の林業案件から生み出される森林吸収クレジットの個々の組成プロセスを検証するとともに、それらの取引事例を比較・検討することにより、森林吸収クレジットの会計的属性について分析・評価を行った。その際には、これまで公表されてきた国内外の実務指針等も参考にすることとしていた。これについては、日本経済調査協議会・大阪CDMネットワーク等の協力を得て、森林吸収クレジット組成プロセスを分析するとともに、それらの取引事例を検討することができた。また、森林吸収クレジットの会計的属性に関する分析・評価については、一部着手したものの、東日本大震災以降の経済活動の沈滞と原発事故による影響により取引事例が極端に減少したため、分析できるまでには至っていないのが現状である。 また、森林吸収クレジットを活用した環境配慮型金融商品の開発や、森林吸収クレジットを担保とした新たな企業再生スキームの構築など、進行中の案件についても調査し、それらの特長を明らかにするとともに、林業経営に対してどのような財務的効果があるのかを分析することを目標としていたが、これについても先と同様の原因から取引事例が減少したため、分析できるまでには至っていない。ただし、その際の分析方法としてあげた、個人林家・林業企業・林業コンサルタント・金融機関・行政等の関係者に対する、森林吸収クレジットの会計上の取り扱いについての面接等による調査については、鋭意準備を継続しており、来年度中には実施の予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究の目的は、当該研究期間において、実際の林業案件から生み出されるオフセット目的の森林吸収クレジットの個々の組成プロセスを分析し、同時に実際の処理事例を比較・検討することにより、組成されたクレジットのもつ会計上の属性を明らかにして森林吸収クレジットのあるべき処理の方法を提言等に取りまとめて示すことにある。 また、森林吸収クレジットを活用した環境配慮型金融商品の開発や、森林吸収クレジットを担保とした新たな企業再生スキームの構築など、今般の金融業界で新たなテーマとして取り上げられつつあるカーボン関連ファイナンスについて、クレジットの属性との関連で整理し、それらのメリットが実際にCO2を吸収する森林の管理や林業の再生にどのように貢献しようとしているのかを、具体的な事例を取り上げながら提示することにある。 しかしながら、東日本大震災以降の経済活動の沈滞と原発事故等の影響により政府・企業・市民のCO2削減に対する意識に短期的にはあるが変化を生じ、気候変動抑止のための環境配慮型行為である森林クレジットの組成案件とその取引事例が極端に減少したため、分析できるまでには至っていないのが現状である。ただし、現在はこうした状況からの回復傾向にもあり、平成25年度までには研究が完了する見込である。
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今後の研究の推進方策 |
研究の遅延を挽回するために可能な範囲で研究協力を求め、来年度中に予定の研究計画を実行したい。
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次年度の研究費の使用計画 |
現時点では研究計画の変更は考えておらず、研究の遅延を挽回するために可能な範囲で研究協力を求めて来年度中に予定の研究を実行することとし、所要の経費を使用する計画である。
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