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2012 年度 実施状況報告書

行為者の社会的ジレンマ状況の認知と行動に関する計量社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23530624
研究機関中央大学

研究代表者

篠木 幹子  中央大学, 総合政策学部, 准教授 (20398332)

キーワード社会的じれま / 認知枠組み / 社会調査
研究概要

本年度は、社会的ジレンマの測定方法に関する調査票を作成するために、過去のデータを再分析したり、過去の研究の再検討を中心に研究を行った。本研究では、行為者の視点を含めた社会的ジレンマの了解の問題を出発点にし、行為者はごみ問題を社会的ジレンマとして「仮説的に/事実として」捉えているのかという課題を、仙台市、名古屋市、水俣市、釜石市でおこなったごみ問題に関する調査票調査のデータを用いて検討を行った。分析の結果、次のことが明らかになった。(1)ほとんどの住民ごみ問題が社会的ジレンマの特徴を備えていることを(仮説的に)認めている。(2)制度で決められているごみ分別行動の多くには8割程度の人が協力し、自発的なごみ減量行動の多くには5割程度の人が協力しており、ごみ問題を社会的ジレンマとして(仮説的に)了解していても、事実としては協力行動を行っている人が存在する。(3)ごみ問題を社会的ジレンマとして(仮説的に)捉えつつも、事実としてごみ減量行動を実行する人は、社会的ジレンマ状況から脱する可能性を示す価値観をどの市においても共通して強くもっていることが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

過去の調査の再検討や問題点の洗い出しは終了したが、新しい枠組みの設定が非常に難しく、その検討に時間がかかっている。

今後の研究の推進方策

個人が現実の社会問題を「仮説的に」社会的ジレンマとしてとらえているのか、あるいは、「事実として」社会的ジレンマとして捉えているのかを検討できる調査を実施するために、大学生を対象とした予備調査を実施したあと、市民に対する社会調査を実施する。

次年度の研究費の使用計画

市民を対象とした調査のサンプリングや調査票の印刷、送付、データ入力等に研究費を使用する。

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公開日: 2014-07-24  

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