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2013 年度 実績報告書

社会調査データの分析モデルにおけるランダム行列理論の応用

研究課題

研究課題/領域番号 23530630
研究機関立命館大学

研究代表者

中井 美樹  立命館大学, 産業社会学部, 教授 (00241282)

キーワード共分散行列 / カテゴリカル変数 / 社会学的データ / 欠損データ
研究概要

本プロジェクトを開始して3年目の平成25年度はこれまでの成果を深化させた。今年度の主要な成果は3点ある。まず第一に、ランダム行列理論を社会学的調査で得たデータの相関係数行列へ適用する過程で、昨年度提案した幾何学的フレームワークをさらに高次の幾何学構造、すなわちシンプレックスによって視覚的に表現する手法を提案した。これにより従来の連関係数などとは異なる新たな情報が得られる。第二に、構築した幾何学的フレームワークに基づく変数間の連関指標の特徴および新規性を明らかにした。従来のさまざまな連関指標はそれぞれに固有の文脈や意味を持ち、その意味では有意義であるが、統一的な見地から変数間の関連性について評価することを困難にさせてきた。本研究では統一的フレームワークから定式化した新たな指標を提案し、従来の指標との比較からいくつかの知見を得た。結果として新たな手法は、連続データ間についてもカテゴリカルデータ間についても、さらに連続-カテゴリカルデータ間についても分散共分散の評価が可能となる手法であることを確認した。この成果は現在、海外のジャーナル(英語)に投稿中(査読修正中)である。第三に、離散データの統計モデルの一つである潜在クラス分析を社会調査データに適用した応用的研究を行った。カテゴリカルな観測変数の背後にカテゴリカルな潜在変数を仮定したモデルにより消費行動のクラス構成と要因を明らかにした。この成果については海外(オランダ)の国際学会において報告(英語・査読あり)を行った。
また研究期間全体を通じて実施した研究の成果は、主として上記第二の成果に結実している。社会調査データの特徴として、様々なカテゴリカルデータ(名義、順序尺度)を連続変数と同時に分析対象とすることがあるが、幾何学的手法の応用によりその問題の一つを克服したという意義を持つ。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] "Socio-economic and Gender Differences in Voluntary Participation in Japan,"2013

    • 著者名/発表者名
      Nakai, Miki
    • 雑誌名

      German-Japanese Interchange of Data Analysis Results

      巻: なし ページ: 225-234

    • DOI

      10.1007/978-3-319-01264-3_20

    • 査読あり
  • [学会発表] Patterns of Cultural Practices and Characteristics of the Cultural Omnivore2013

    • 著者名/発表者名
      Nakai, Miki
    • 学会等名
      Conference of the International Federation of Classification Societies, IFCS-2013
    • 発表場所
      University of Tilburg, The Netherlands
    • 年月日
      20130714-20130717

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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