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2013 年度 実施状況報告書

人間と動物の関係についての一考察―ペットブームとグルメブームの矛盾を手がかりに

研究課題

研究課題/領域番号 23530648
研究機関群馬大学

研究代表者

河島 基弘  群馬大学, 社会情報学部, 准教授 (80454750)

キーワード人間と動物の関係 / 動物権 / 動物の福祉 / 食文化 / ペットブーム / グルメブーム
研究概要

本研究の目的は、日本における人間と動物の関係の現状を(1)宗教の影響や民俗史などの歴史的視点、(2)社会の個人化傾向やペットブームなどの現代社会論的視点、(3)諸外国との比較という比較文化論的視点の3つの観点から考察することである。特にペットブームとグルメブームの矛盾に焦点を当てながら、人間と動物の付き合いを多角的かつ詳細に検討することで、現代日本社会の特徴の一端を炙り出すことが狙いである。
(1)の歴史的視点、(2)の現代社会論的視点、(3)の比較文化論的視点のそれぞれに関してこれまで多くの文献を渉猟してきたが、それらの思想的背景とも言える哲学的・心理学視点の理解が十分でないと反省し、研究3年目の25年度は欧米の「動物権」関連の文献を大量に読んだ。具体的には、キャス・サンスティン、マーサ・ヌスバウム編集の『動物の権利』、マリアン・ドーキンズの『動物たちの心の世界』 ジャック・ヴォークレールの『動物のこころを探る』、英文ではTom Reganの『Empty Cage』、James Serpellの『In the Company of Animals』、Carol Gilliganの『In a Different Voice』、Mary Midgleyの『Animals and Why They Matter』などを読んだ。また、英文雑誌では動物問題を特集したJournal of Social Issues(Vol. 65, No.3, 2009)”New Perspectives on Human-Animal Interactions: Theory, Policy, and Research”を始め、動物を心理学的、社会学的に分析した専門雑誌を大量に読んだ。
上記に加えて、動物保護団体ALIVE発行の3年分の会報を読み込み、日本における動物問題(ペット、実験動物、家畜)の現状を追った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

これまで人間と動物の関係について、(1)の歴史的視点、(2)の現代社会論的視点、(3)の比較文化論的視点それぞれの文献を渉猟し、25年度は哲学的・心理学視点からの文献を読み込んだ。しかし、国内外での調査はまだ緒に就いたばかりである。

今後の研究の推進方策

文献の読み込みを継続するとともに、26年度は長期の休み期間中に海外調査に出掛けたい。当初計画では26年度が最終年度のはずだったが、調査の1年延長も検討したい。

次年度の研究費の使用計画

文献の読み込みに追われ、25年度は計画していたイギリスやアメリカでの調査を実施できなかった。
26年度は、動物保護運動やベジタリアン運動が盛んなイギリスとアメリカに調査に出掛け、有識者や活動家にインタビューしたい。また、引き続き日本語、英語の関連文献の購入を進めていきたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Law-Enforcing Vigilantes in the Media Era?:An Investigation of Sea Shepherd's Anti-Whaling Campaign2013

    • 著者名/発表者名
      Motohiro Kawashima
    • 雑誌名

      Senri Ethnological Studies

      巻: 84 ページ: 305~324

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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