研究概要 |
3年間の調査のなかでとくに注目したのは、A,複合的な利用を含む慣習的土地利用の実態と変遷(特に水田漁撈)、B,子供や高齢者など身体的、社会的弱者のフードセキュリティと栄養状態である。 調査の結果、A、村の人口増大による土地の開墾や県全体の森林開発によって、自然資源が変化している一方で、慣習的に行われてきた半構造物を伴う水田漁撈(Loum-pa)の利用は現在も活発に行われ、新たな展開の可能性も見られること、B,高齢者や子供の魚の栄養状態も近隣の少数民族に比べるとよいのは、水田漁撈に関わる社会的慣行の影響もあることが推察された。また、水田漁撈活動をとおして家や村の構造も推察することができた。
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