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2013 年度 実績報告書

地域社会の社会的変動過程としての地域情報化に関する社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23530668
研究機関鹿児島大学

研究代表者

城戸 秀之  鹿児島大学, 法文学部, 教授 (00204933)

キーワード地域情報化 / 情報 / メディア / コミュニケーション
研究概要

この3年間の研究では臼杵市、豊後高田市、杵築市、大分市、竹田市、大分県、大分県教育委員会での聞き取り調査を行い、地域情報化に関して必要な資料収集を行うことができた。特に臼杵市、豊後高田市、杵築市、竹田市での調査を行うことで、大分県内の行政ケーブルテレビ局の比較を行うことができた。これにより地域の社会において情報通信基盤の持つ意味の多様性を分析し、地域サービスとしての情報通信に関する知見を更に深めることが可能になった。
また、臼杵市と協力して団体としての情報通信機器・サービスの利用実態に関する調査を実施し、地域社会における情報通信の普及と利活用において社会的枠組みに準拠する可能性について考察し、情報学習サービスの新たな方向性を検討することができた。
以上をもとに本研究で示した3つの課題について以下の知見が得られた。第1に情報通信において現れる地域社会の生活圏のあり方については、技術的位相では個人と全体に還元される地域社会が社会的位相においてはその中間項として現れることが分かった。第2に情報通信サービスを地域社会の社会関係や諸活動のリソースとするあり方については、日常生活や地域団体・組織の活動において蓄積された社会関係に準拠することが要件となることが分かった。第3に、地方の地域社会に適合した情報化のあり方については、上記から生活圏としての「地域(社会)」を技術とユーザの中間項としてとらえ,その社会的文脈に適合する形で情報通信の利活用に焦点を合わせた運営やサービスの選択が重要であることが分かった。
ここから今後の視点として、地域社会における地域連携の視点が重要になり、具体的には地域社会において団体ベースでの情報スキル・情報サービスの提供の可能性に焦点を合わせ、地域インフラとしての可能性に関して検討する必要のあることが分かった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 地域情報化における社会的位相の重要性に関する試論──大分県の行政ケーブルテレビ局を事例として──2013

    • 著者名/発表者名
      城戸秀之
    • 雑誌名

      経済学論集

      巻: 81 ページ: 1-16

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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