研究課題/領域番号 |
23530672
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
山本 かほり 愛知県立大学, 教育福祉学部, 准教授 (30295571)
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研究分担者 |
野入 直美 琉球大学, 法文学部, 准教授 (90264465)
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キーワード | 朝鮮学校 / アイデンティティ / 民族教育 / 在日朝鮮人 / 朝鮮民主主義人民共和国 |
研究概要 |
2013年度も継続して,愛知朝鮮中高級学校を主たるフィールドとして,参与観察を行った。同時に北海道朝鮮初中高級学校,北陸朝鮮初中級学校,長野朝鮮初中級学校,岐阜朝鮮初中級学校など愛知県以外の朝鮮学校も訪問し,各地で行われている民族教育の現状とその課題についてインタビューおよび参与観察を行った。さらには,6月には10日間,朝鮮民主主義人民共和国への修学旅行(愛知朝鮮高級学校3年生)にも同行調査を行い,「祖国」とされる朝鮮民主主義人民共和国で,生徒たちが何をどのように見て,体験するのか,現地の人びととどのように交流をして,朝鮮民主主義人民共和国を実体験するのかを観察した。 また,朝鮮学校を卒業した人,教師,保護者たちにも10名ほどインタビュー調査を行い,各自の朝鮮学校体験が個人の人生にとってどのような意味をもつのかを検討中である。 学会では5月の移民政策学会でのシンポジウムで研究成果を口頭発表した。全体のテーマが「日本の移民政策と在日コリアン」であったために,朝鮮学校が直面している問題,課題を報告,当事者にとって学校が持つ意味を明らかにした上で,日本の移民政策の方向に提言をおこなった。さらに,それを論文にまとめ,印刷中である。さらには,学会誌および様々な一般メディアからの依頼を受け,本研究に関する研究エッセイを発表している。学内外での発表機会があれば,積極的に発表し,当事者たちまで含めて,さまざまなフィードバックをうけている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初は全国の朝鮮高校を研究対象とする予定ではあったが,「厚い記述」を目指すフィールドワークへと方向を変換したために,愛知朝鮮中高級学校が主たる対象となった点では計画と異なる部分である。反面,かなり深くフィールドにはいることが可能になっているために,当初は困難だと思われた調査(朝鮮民主主義人民共和国への同行調査)も可能になっており,研究目的の遂行のためには大きな前進があったと評価している。
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今後の研究の推進方策 |
最終年である2014年度は,引き続き参与観察とインタビュー調査を行いつつ,文献,理論面での強化を行うべく,資料収集にも力を入れる予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
テープ起こしを依頼していて,年度内に完成する予定であったが,完成しなかったので,支払いができませんでした。 すでに2014年度にはいって依頼していたテープ起こしが完成したために,その謝金支払いに使用する予定である。
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