研究課題/領域番号 |
23530674
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研究機関 | 岡山県立大学 |
研究代表者 |
近藤 理恵 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (60310885)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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キーワード | ドメスティック・バイオレンス / 面会交流 / 子育て / ひとり親の女性 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、リスク社会のなかで孤立する、日本、韓国、フランスのシングルマザーが抱えている不安定性のなかでも、①ひとりで子育てをすることの不安定性、②子どもと父親の面会交流に関わる不安定性、③ドメスティック・バイオレンスの影響による不安定性の実態を明らかにするとともに、これらの問題を解決するためのNPOによる支援のあり方を3カ国において比較検討することにある。 1.平成26年度においては、平成25年度に韓国のシングルマザーを対象に実施したアンケート調査を分析した。 2.日本のシングルマザーに対して、シングルマザーが抱える3つの不安定性、(①ひとりで子育てをすることの不安定性、②子どもと父親の面会交流に関わる不安定性、③ドメスティック・バイオレンスの影響による不安定性)に関するアンケート調査と、インタビュー調査を実施した。 3.韓国の5か所のNPO等に対してインタビュー調査を行った。具体的には、以下の通りである。①中央児童保護専門機関にて、ひとり親家族における子ども虐待の現状と支援課題に関してインタビュー調査を行った。②ドメスティック・バイオレンスの被害母子のための施設において、近年の被害者支援の現状と課題についてインタビュー調査を行った。③性的暴力の被害者の相談所において、ドメスティック・バイオレンスの一形態である、性的暴力の被害者支援の現状と課題についてインタビュー調査を行った。④非婚の母親と子どもための施設において、支援の現状と課題についてインタビュー調査を行った。⑤ベービーボックスにおいて、子どもを預けにくる非婚の母親の現状と課題についてインタビュー調査を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アンケート調査とインタビュー調査により、①ひとりで子育てをすることの不安定性、②子どもと父親の面会交流に関わる不安定性、③ドメスティック・バイオレンスの影響による不安定性の実態と、NPOによる支援の実態が明らかになったため。また、研究の最終年度である平成27年度の研究により、本研究課題の総まとめができる目途が立ってきたため。
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今後の研究の推進方策 |
フランスにおいて、①ひとりで子育てをすることの不安定性、②子どもと父親の面会交流に関わる不安定性、③ドメスティック・バイオレンスの影響による不安定性に関するアンケート調査とインタビュー調査を実施するとともに、韓国と日本においてインタビュー調査を行う。その上で、本研究の総まとめを行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
フランスに調査に行けなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度においては、フランスにおいて調査を行うとともに、韓国と日本において調査を行うことを通じて、本研究の総まとめを行う。
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