本研究の目的は、リスク社会のなかで孤立する、日本、韓国、フランスのシングルマザーが抱えている不安定さのなかでも、①ひとりで子育てすることの不安定性、②子どもと父親の面会交流に関わる不安定性、③ドメスティック・バイオレンスの影響による不安定性の実態を明らかにするとともに、これらの問題を解決するNPOによる支援のあり方を3カ国において比較検討することにある。 1.平成27年度においては、フランスのNPO等に対してインタビュー調査を行った。具体的には、以下の通りである。①面会交流支援を行っているNPOに対して面会交流支援の現状と課題についてインタビュー調査を行った。②フランスの子ども虐待政策の業務等を行っている団体に対して、ひとり親家族における子ども虐待の現状と課題についてインタビュー調査を行った。③男性による暴力被害女性の支援を行っているNPOに対して、ドメスティック・バイオレンスの被害者に対する支援の現状と課題についてインタビュー調査を行った。ひとり親家族の子どもの体験活動支援を行っているNPOに対して、支援の現状と課題についてインタビュー調査を行った。 2.韓国のNPO等に対してインタビュー調査を行った。具体的には以下の通りである。養育費回収支援や面会交流支援をしている団体に対して、支援の現状と課題についてインタビュー調査を行った。ひとり親家族の自助団体に対して韓国の面会交流政策や養育費政策についてインタビュー調査を行った。 3.日本のNPO等に対してインタビュー調査を行った。具体的には、面会交流支援を行っているNPOに対して、支援の現状と課題についてインタビュー調査を行った。 4.日本のアンケート調査結果を分析した。 5.5年間の調査結果の総まとめを行った。
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