日本の田植えや屋根葺きの労力交換のユイ(互酬的行為)、道路整備や共有地の維持管理のモヤイ(再分配的行為)、冠婚葬祭のテツダイ(支援<援助>的行為)に相当する互助慣行に韓国のプマシ、ブヨ、ブジョ、中国の換工、義務工、繁忙、台湾の換工、志(義)工、繁忙などがあり、また小口金融では日本の頼母子同様韓国の契、中国の合会、台湾の標会が見られる。さらに頼母子の言葉が韓国の島嶼地域に残り台湾本島の原住民は今も使っているが、これは日本統治期の互助制度の移出入を示唆する。なお類似した互助ネットワークから「東アジア共同体」を捉える視点は領土問題もあり難しいが、島の共有地化などで考えられる。
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