研究課題/領域番号 |
23530690
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
尾中 文哉 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (90233569)
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研究分担者 |
大川 清丈 帝京大学, 文学部, 准教授 (80299057)
白鳥 義彦 神戸大学, 人文学研究科, 教授 (20319213)
相澤 真一 中京大学, 現代社会学部, 准教授 (00456196)
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キーワード | 試験 / 国際情報交流 / 比較 / ネットワーク / イギリス / フランス / タイ / 日本 |
研究概要 |
本年度の研究成果は次のとおりである(1)[日刊全国紙の比較研究]『サヤームラット』『朝日新聞』『タイムズ』の9年おき試験関連記事データベースについて社会文化的ネットワーク分析を行った。 またこれらの背景を理解するためにマックス・ウェーバーの個人史および19世紀イギリスの努力主義と試験の関係についても考察を行った。(2)[インタヴューによる比較研究]イギリスに関しては、9月にニューカッスルとノリッチで実施し、研究者・政治家・行政官・財界人合計10名にインタヴューを行った。これと前2年度分のイギリスのインタヴューについて、イギリス社会のスキル形成、特に生きる技術としてのシティズンシップという観点からの考察、および対象者の発言のみを取り出して社会文化的ネットワーク分析を行った。また、日本について、試験制度改革に深くかかわってきた政治家・財界人・行政官合計5名にインタヴューを行った。その結果について、「中等教育段階の社会科教育法」特に「社会を学ぶことの重要性」という観点からの考察、および対象者の発言に関する同様の分析を行った。フランスに関しては、昨年度実施したインタヴュー結果を用い、バカロレア特に職業バカロレアあるいはその背後で職業教育が含意する論理について考察を行った。また、タイに関し、8月に財界人・教員3名の追加調査を行った。これと前年度に行った研究者・行政官・教員など62名をあわせた65名分について対象者の発言に関する社会文化的ネットワーク分析を行った。こうした研究成果を背景に、9月には尾中が、10月には大川が学会報告を行った。また、年間をとおしてほぼ1か月に1回Skypeによる会議を行ったほか、8月と年度末には研究会を実施して上記の研究成果を報告しあい、来年度の国際社会学会での本科研の研究成果発表について討論した。
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