研究課題/領域番号 |
23530698
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
籠谷 和弘 関東学院大学, 法学部, 教授 (70313351)
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研究分担者 |
秋吉 美都 専修大学, 人間科学部, 教授 (40384672)
金井 雅之 専修大学, 人間科学部, 教授 (60333944)
小林 盾 成蹊大学, 文学部, 准教授 (90407601)
友知 政樹 沖縄国際大学, 経済学部, 准教授 (20365886)
藤山 英樹 獨協大学, 経済学部, 教授 (80327014)
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キーワード | ソーシャルメディア / ネットワーク分析 / 社会関係資本 / インターネット / インセンティブ |
研究概要 |
今年度の前半に,学生を対象とした「5大学合同ゼミ」を開催した。研究代表者・分担者のゼミ生計48名を所属ゼミが異なるように4名ずつの12班に割り振り,社会調査データの分析とプレゼンテーションを課した。班メンバーどうしのコミュニケーションは原則としてSNS「トモCOM.JP」上でのみ行うこととした。2012年5月から作業を開始し,7月にプレゼンテーション大会を開催した。この企画は,面識がないメンバーがオンラインのみで交流してグループワークを行う際,コミュニケーションの性質がオフラインのものとどう異なるかを検証することを目的とする。メンバーがまったく顔を合わせずにオンラインのみで作業をするゼミ活動の事例はなく,今回の実践は社会ネットワーク分析やインターネット研究において貴重なデータを得るものになった。 年度の後半では,合同ゼミで得られたデータの分析を行った。ただし予備的な分析にとどまっており,参加者に対して合同ゼミの前に行ったアンケート調査やインタビュー調査の分析が中心となっている。インターネットのいわゆる匿名性がSNS上でのコミュニケーションに与える影響や,参加者の情報リテラシーや積極性などの心理傾向とSNS上の行動との関係などについて分析を行った。また,研究代表者・分担者が合同ゼミとは別にトモCOM.JP上で行ってきたゼミの活動や学習支援システム(LMS)を利用した教育活動と,今回の合同ゼミとの比較も行った。これらの分析結果を交流するため,2013年3月に合宿研究会を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度もっとも重要な企画である合同ゼミを,おおむね予定通りに実施することができた。一方で,年度後半に実施を予定していた「個別課題」と「SNS活性化の取り組み」を行うことができなかった。 個別課題を実施できなかったため,オフラインでの社会関係資本がオンラインのコミュニケーションに与える影響を検証するためのデータがやや不足している状態である。ただ,合同ゼミ参加者へのアンケート調査と合同ゼミのログデータを組み合わせることで,それを補えるのではないかと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は,合同ゼミのログデータを利用した分析を実施する。アンケート調査やインタビュー調査のデータと組み合わせて,各班でのメンバーどうしのコミュニケーションがどのようになされ,それが班のパフォーマンスや参加者の心理にどのような影響を与えたかを検証する。 分析結果は関連学会で報告を行い,最終的に研究論文としてまとめる。 また大学教育においてSNSを利用する効果という視点から,合同ゼミやその他トモCOM.JPを利用した教育活動についてまとめ,書籍を出版する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
合同ゼミに使用する予定の経費が想定よりも少なかったこと,またSNS活性化の取り組みのために予算を計上していたが,それを実行できなかったことによって発生した研究費である。 次年度の研究費は,主に研究報告のための消耗品費や旅費のために使用するが,合わせてトモCOM.JPの仕様改善のために研究費を利用することも考えている。合同ゼミを行った結果,参加者からトモCOM.JPの操作性について改善要求が出ている。分析を進める上で追加的にデータをとる可能性があり,トモCOM.JPの仕様改善は本研究課題において必要な作業であると考えている。
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