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2011 年度 実施状況報告書

熟練介護職員のキャリア形成からみた認知症ケアに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23530727
研究機関岩手県立大学

研究代表者

鈴木 聖子  岩手県立大学, 社会福祉学部, 教授 (40305272)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード社会福祉関係
研究概要

本研究の目的は、熟練介護職員のキャリア形成過程、認知症ケアへの認識と、認知症高齢者との関係の形成過程を明らかにすることにある。研究方法は、第一にキャリア形成過程及び認知症ケアへの認識については質問紙による調査を、第二に高齢者との関係形成過程の把握には、個別面接調査を行った。第一の調査は、全国の無作為に抽出した特別養護老人ホーム300箇所の責任者に良いケアを実践していると判断した介護職員2名の推薦を受けて計600名に実施した。有効回収数は277名(46.2%)であり、平均経験年数8.6年(SD10.1)、平均認知症ケア従事期間14.2(SD5.3)であった。269名(67.1%)は役職についており169名(97.1%)が正規職員であり249名(89.9%)は介護福祉士資格を所有していた。仕事におけるキャリア形成に最も影響を受けた人は、上司が97名(35.0%)、先輩69名(24.9%)研修会講師34名(12.3%)と続いていた。また、キャリア形成において仕事についてから最も影響を受けたと思われる研修時期は、1年から5年が115名(41.5%)次いで、6年から10年が73名(26.4%)であり仕事従事後の早い時期に影響を受けていることがわかる。しかし、受講研修回数については職場内が3.1回(SD2.4)、職場外が2.6回(SD1.8)と経験年数に照らし職場内外研修をあわせても数年に1回の割合であることが示唆された。第二の個別面接調査については、2名の熟練介護職員に対する面接を実施した。1名は、認知症ケア経験年数11年の女性介護福祉士であり、もう1名は経験8年目の女性介護福祉士であった。それぞれおよそ1時間の半構造化面接を行い、逐語録を作成中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成23年度の研究計画は、熟練介護職員に対する個別面接調査の実施と質問紙による調査の実施である。質問紙調査については、分析をほぼ終了した。個別面接調査は、2名の熟練介護職員に対して実施したが、逐語録の作成にとどまっている。さらなる面接調査が必要である。

今後の研究の推進方策

平成24年度は、平成23年度実施の質問紙調査結果の分析、考察、論文作成を行い、個別面接調査については、データの分析と並行しながら対象者数を拡大しながら理論的飽和に達したと判断できるまで実施する。

次年度の研究費の使用計画

個別面接調査について 面接調査謝礼、研究補助者への謝礼(面接への同行、逐語録作成等)、交通費、郵送 費他)文房具、パソコン関連用品論文作成に係る文献、図書費成果発表旅費他

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 介護福祉学の構築に向けてーケア論からの考察ー2011

    • 著者名/発表者名
      鈴木聖子
    • 雑誌名

      介護福祉学

      巻: 18 ページ: 167-172

    • 査読あり
  • [図書] 介護福祉士こころとからだのしくみ編(科目10認知症の理解)2012

    • 著者名/発表者名
      鈴木聖子(石井享子監修)
    • 総ページ数
      50
    • 出版者
      ミネルヴァ書房

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公開日: 2013-07-10  

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