研究課題/領域番号 |
23530732
|
研究機関 | 岐阜県立看護大学 |
研究代表者 |
杉野 緑 岐阜県立看護大学, 看護学部, 教授 (70326106)
|
研究分担者 |
川上 昌子 聖隷クリストファー大学, 社会福祉学部, 教授 (50095402)
|
研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
キーワード | 脱工業化 / ワーキングプア / 社会福祉 |
研究概要 |
本研究は日本のワーキングプア(不規則不安定労働者・低賃金労働者)を脱工業化の視点から考察し、その生活実態及び生活問題の特質を明らかにし、自立支援にしする政策提言を提示することを目的としている。平成23年度研究実績を以下に示す。1.A県「生活福祉資金貸付制度」申請者(2009年10月から2010年3月分)を申請資金(総合支援資金・福祉資金・教育支援資金・不動産担保型生活資金)別に量的に分析する準備として次の3点を行った。(1)申請書から必要な事項を転記する転記票の作成・検討。(2)研究倫理審査を岐阜県立看護大学研究倫理審査部会にて受け、承認された。(3)分析に資するために制度開始からの「生活福祉資金貸付制度」利用状況に関する全国データ収集、先行研究の収集を行った。2.日本のワーキングプア研究のうち1990年以降に出版された先行研究を収集し、20文献について論点の検討を行った。主な論点として「雇用と福祉・公的扶助の連携」「地域社会」「若者」「福祉・保育労働」「グローバリゼーション」「ワーキングプアの計測」を挙げることができる。現時点において脱工業化の視点から論じた研究は少ない。3.公的扶助と就労保障を有機的に運用し、ワーキングプアの公的扶助からの自立に取り組んでいるオランダ研修を行った(2011年9月)。実施責任者である基礎自治体からは公的扶助受給者の停滞、就労保障のコストが課題として挙げられた。(仮)「オランダワークフェア政策の評価と課題」としてまとめ学会報告を予定している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
上記A県「生活福祉資金貸付制度」申請者分析の準備は終了したが、震災等の影響によるA県の都合によりデータ収集・分析に至っていない。
|
今後の研究の推進方策 |
当初計画の通り、(1)A県「生活福祉資金貸付制度」申請者の分析、(2)A県不安定就労層労働市場分析、A県社会階層構成試作を行う。新たに、(3)「生活福祉資金貸付制度」申請のうち「総合支援資金」申請者が併用する「住宅手当」についてもデータ収集を行う。(4)補足資料・文献の収集・検討を行う。
|
次年度の研究費の使用計画 |
1.研究費が生じた状況 A県「生活福祉資金貸付制度」申請者の分析を平成24年度へ延期したために約98万円を繰り越した。2.平成24年度に請求する研究費・使用計画(1)平成24年度に請求する研究費 189万円(直接経費168万円、間接経費21万円)(2)平成24年度使用計画 直接経費168万円(内訳物品費30万円、旅費76万円、人件費・謝金59万円、その他3万円)
|