児童虐待死亡事例について裁判記録等を用いて検証を行い、分析した。従来の検証報告に、裁判記録等から得られた新たな情報を加味して、事例研究会資料を作成し、それらを用いて事例研究会を開き、虐待死予防の効果的な介入のポイントの発見について検証した。 本研究の裁判記録等を用いる方法は従来の検証では見えづらかった加害親の状況に接近でき、新たな情報を得ることで、重要な介入ポイントの発見の手掛かりとなる。また、裁判記録を用いた検証結果を事例研究の資料にすることで、児童虐待に関わる専門職の職員研修に、活用する有効性を提案した。この方法は児童虐待死に関わる専門職の育成に大きな前進をもたらすものと考えられる。
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