本研究は全国の精神障がい者を抱える家族を対象に家族の困難・負担とそれを軽減する要因について調査した。 その結果、家族の困難・負担には家族を取り巻く過酷な環境が影響し、それが高いと家族の抑うつや不安が高く、主観的幸福感や自尊心が低いことがわかった。次に、家族の持つレジリエンスおよびソーシャルサポートが困難・負担を軽減することが確かめられた。また、就労支援や日中活動支援の利用と困難・負担の低さとが相関があることが分かった。そして、困難・負担が高い家族は定期的な面接や電話による相談など、より直接的な支援を希望していることが分かった。 今回の調査結果は、今後の家族支援の方法に寄与すると考えられた。
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