研究課題/領域番号 |
23530770
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研究機関 | 立正大学 |
研究代表者 |
金子 充 立正大学, 社会福祉学部, 准教授 (30366950)
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研究分担者 |
平野 寛弥 目白大学, 人間学部, 講師 (20438112)
堅田 香緒里 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (40523999)
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キーワード | 国際研究者交流 |
研究概要 |
本年度は,前年度に実施したイギリスの社会政策論研究者(F.ウィリアムズ、T.フィッツパトリック、F.ベネット、R.リスター、S.ホワイト、H.ディーン、S.バンクス)に対する現地でのヒアリング調査および意見交換を基礎にしながら、シティズンシップの再構成に向けた研究課題の整理、およびイギリスの批判社会政策論(critical social polcy)の系譜を支えてきた重要な視点や鍵概念等の確認、さらには昨年度考察した「普遍主義」および「互酬性」概念を基礎にした社会政策のあり方についての議論・意見交換・研究成果の公開等を目的に、海外研究者の一部(F.ウィリアムズ・リーズ大学教授)を招聘してシンポジウムを開催した。シンポジウムは平成24年11月に東京(首都大学東京)および京都(同志社大学)の2ヶ所で実施し、それぞれ40名を超える参加者とともに活発な意見交換と研究課題の確認ができた。加えて、プライベートセミナーという形での意見交換と議論を目的とした機会をさらに2回設けることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請書作成時点とは研究計画の流れが変更されているものの、予定されていた海外研究者招聘を果たすことができ、非常に有意義なシンポジウムとセミナーを実施できた。そこでの議論は次年度の研究課題である「新しいシティズンシップ・モデルに基づく社会政策の構想」にとって有益な視点やアイデアを多く含んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は、前年度までの海外研究者へのインタビュー調査および海外研究者招聘によるシンポジウムとセミナーでの意見交換と議論の成果を公開し、また「新しいシティズンシップ・モデルに基づく社会政策の構想」を提示することを目的に、「普遍主義」および「互酬性」概念の再検討をふまえた社会政策論のあり方について研究会を重ねて考察をおこない、それらの成果物をまとめたいと考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
これまで学んできたイギリス社会政策論の到達点とわが国の社会政策論の議論をすり合わせるために、国内外で実施される各種学会への参加と報告書作成に向けた研究会の開催を予定している。それらのための国内旅費と宿泊費を確保する。また、3年間の研究成果を報告書としてまとめるため、その印刷製本費を確保する。
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