本研究は、福祉の根源としての価値意識、社会福祉と宗教性としてのスピリチュアリティの関連に焦点をあてている。その際、宗教性を教義ではなく、その未だ組織化されていない霊性としてのスピリチュアリティであると定義し具体的に検証した。Edward Candaの議論を中心に議論しているが、調査対象は、一つは社会福祉事業家の宗教性を歴史的に分析し、その教派性や宗教意識(スピリチュアリティ)について思想史的に分析した。二つは、それらをベースに社会福祉とスピリチュアリティの国際比較(日米)を思想史的に分析した。最終的に、スピリチュアリティにセンスティヴなソーシャルワークのあり方を日本の文脈のなかで検討した。
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