本研究の全体構想は、知的障害者家族が家族レジリエンスを促進させて、より安寧な暮らしを送りうるようにサポートするプログラム開発にある。本研究は向老期の家族に焦点付けた。方法として、①強度の行動障害者家族への聞き取り調査、②中途障害者家族の系時的聞き取り調査、③向老期の障害者家族と障害者を持たない家族との量的比較調査からなる。 結果は、量的調査で安寧とは言えない障害者家族がその語りにおいて、向老期に向かってもぶれずに日常生活を送り、いわゆる「親なき後」の心配をしていないとその安心を語るところに、障害や社会との戦いを生き抜いた自信と達成感を見、それこそが家族レジリエンスであると考察された。
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