本研究の目的は、ハイリスク新生児とその家族へのソーシャルワーク実践モデルの開発を行うことである。 平成23年度~平成24年度にかけては実践モデルの精緻化を図り、援助の構成要素と関わりの時期を確定させ、情報伝達技術(ICT)によるナビシステムに沿って実践を行う「ハイリスク新生児への医療ソーシャルワークナビゲーションシステム」試用版を開発した。 平成25年度の研究計画は、「ハイリスク新生児への医療ソーシャルワークナビゲーションシステム」の改良版を作成し、研究協力者に使用してもらい、仕様の修正を行い改めて現場における実用可能なナビゲーションシステムを開発することと、ナビシステムの使用マニュアルを作成することであった。 平成25年度の研究の成果として、「ハイリスク新生児への医療ソーシャルワークナビゲーションシステム」完成版を開発し、さらにソーシャルワーカーの援助技法の質の向上を図るためのツールとしての「ハイリスク新生児への医療ソーシャルワークナビゲーションシステムスキルアップ版」を開発した。具体的な内容は「ナビゲーションシステム」は、パソコン画面でフェースシート、アセスメント、援助計画、援助記録を記載しつつ、社会資源の詳細情報や実践ガイドのタブをクリックするとそれらの情報を確認しつつ、援助を行うことができるシステムとなっている。そして情報を同僚や上司と共有できるシステムとした。「スキルアップ版」は自身のアセスメント力や援助計画作成力を向上させるためのツールとしてスーパービジョンに活用できるように開発した。 このナビゲーションシステムを活用することにより、実践力を向上することができ、実践を可視化でき、利用者及び他職種にも自らの援助の意図するところと成果を示すことができる。使用マニュアルは本システムにおいてナビシステムの説明タブ及び使い方のタブ、実践ガイドのタブを作成し記載している。
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