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2012 年度 実施状況報告書

日本版ガイデッド・オートバイオグラフィーの妥当性検証

研究課題

研究課題/領域番号 23530793
研究機関武庫川女子大学

研究代表者

中尾 賀要子  武庫川女子大学, 文学部, 講師 (90584988)

キーワード高齢者 / 回想法 / ライフレビュー
研究概要

平成24年度は計画概要として(A)調査票の作成とフォーカスグループインタビューの質問項目の決定と(B)GABと調査の実施の2つを予定していた。(A)については尺度や質問事項の決定などを済ませ、自記式質問票を完成した。尚、研究室の作業スペース確保のため、印刷は調査実施直前に行うこととした。(B)については、本研究の主題としているガイデッド・オートバイオグラフィーについて、わが国における実践的価値の検討に直結するよう、調査対象者を東日本大震災で影響を受けた高齢者を対象とできないか模索を試みた。研究者が支援活動を行っている福島県を拠点とし、本研究の調査対象者を募集する前段階として、地域の現状についてヒヤリング及び調査協力を仰ぐための人脈を探った。その結果、平成24年11月下旬に福島県県北方部社会福祉士会会長・松崎暁世氏、およびNPO法人市民後見サポートの会代表・遠藤喜惠氏と会合を持つことができ、また両者から現地の高齢者の現状について概要を聞き取り、更に調査対象者募集の協力依頼に対して快諾を得ることができた。当初、本調査は平成25年3月に実施を予定していたが、急遽大学業務に関連して出張命令が下りたため、調査実施時期を次年度に延期することを決定した。この調査実施延期によって研究計画全体に遅延がでないよう、次年度の計画内容の一部を繰り上げる形で査読付きジャーナルへの投稿論文作成に着手し、「高齢者に対する日本の回想法研究:文献レビュー(1992-2012)」と題した原著論文を完成した。論文は平成25年3月上旬に武庫川女子大学臨床教育学研究所発行の「臨床教育学研究」へ投稿を終え、受理された論文は平成25年度前期には出版される予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成24年度末にあたる3月に福島にて調査実施を予定していたが、大学業務に関連して3月中に2度に渡る計10日間の出張命令が下りたことにより、調査実施時期を延期せざるを得なくなった。尚、出張命令は厚生労働省から精神保健福祉士養成校協会に委託された「精神保健福祉士実習・演習担当教員講習会」への参加であり、研究者が勤務する社会福祉コースの実習・演習授業担当に必要な修了証が発行されることになっていた。そのため不参加は最初から選択肢にはなく、その結果、本研究の調査実施を見送らざるを得なかった。

今後の研究の推進方策

平成25年度前期には福島県において調査を実施し、データ収集を行う予定である。9月末までに、自記式質問票のデータをファイル化し、またインタビューデータは逐語録化を行うことで、分析可能な形とする予定である。10月より分析と結果をまとめる作業に入り、調査結果を基にした論文作成に取り組む予定である。また、調査結果をもとに日本版ガイデッド・オートバイオグラフィーの構築に関しても意見をまとめ、更なる執筆活動を検討する。

次年度の研究費の使用計画

未使用金が発生した状況は、大学業務に関連して平成24年3月中に2度に渡る計10日間の出張命令が下りたことにより、調査実施時期を延期せざるを得なくなったことに起因する。予定では、3月に福島へ数往復するための国内旅費、およびデータ入力とテープ起こしにかかる人件費を計上していた。データ収集と整理に関係する研究費を平成25年度へ繰り越すことで、次年度は主として調査実施のための旅費、データ入力とテープ起こしに係る人件費、また関連図書などの物品費を予定している。データ入力については、インタビューデータの入力に係る時間短縮を考えているため、すべて業者に依頼することを予定している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] 高齢者に対する日本の回想法研究:文献レビュー(1992-2012)2013

    • 著者名/発表者名
      中尾賀要子
    • 雑誌名

      臨床教育学研究

      巻: 19 ページ: 79-104

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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